こんにちは、「今日の次の一手」へようこそ。
2月後半は「必至」をテーマにした問題を出題します。
昨日の問題図↓ あなたが先手(手前側)です。
いま後手が△5九飛打とした局面。
後手玉に必至を掛けてください、という問題でした。
↓↓以下、解答と解説↓↓
【解答】▲9三銀(解答図↓)
【解説】
先手玉は次に△3九飛成とされると受けがなくなります(▲2八金にも△3八角で受けなし)。
先手玉に王手が掛からないこの一瞬を生かして、①▲9三銀と迫る手が正解でした。
▲9三銀に対して玉が逃げると▲8二金の一手詰なので△同香と取りますが、そこで▲9一銀(図1↓)が玉を下段に落とす好手。
(図1)
これまた逃げる手には▲8二金の一手詰なので△同玉と取りますが、そこで▲9三角成(図2↓)と上から押さえて必至。
(図2)
後手が金を持っていれば受かるのですが、「金なし将棋に受け手なし」で角や銀では受けることができません。
△8一銀打には▲9二香(図3↓)があります。
(図3)
以下△同銀に▲8二金までです。
本問は寄せの基本がいっぱい詰まった問題でした。
▲9一銀は「玉は下段に落とせ」、▲9三馬は「玉を上から押さえる」という基本にもとづいた一手です。
また相手の持ち駒を考えることも大切で、この問題では後手の持ち駒に金がなかったので「金なし将棋に受け手なし」となりました。
終盤は特にこのような格言や鉄則を知っているかどうかが大切です。
初級者のうちは序盤の勉強よりも終盤の勉強に力を入れた方が、効果を実感できると思います。
ちなみに問題図から②▲2八銀と受けておく手もありそうですが、△3八角(図4↓)と打たれて困ります。
(図4)
この角の嫌なところは、次に△2九角成と王手を掛けられる点です。
そのため図4以下、正解手順と同様に▲9三角成まで進めると△2九角成(図5↓)から詰まされてしまいます。
(図5)
図5以下、▲同玉△3八銀▲同玉△4九飛成(図6↓)。
(図6)
図6以下、▲2九玉△3八銀▲1九玉△3九竜(図7↓)で詰みます。
(図7)
図7以下は▲同銀に△同飛成までです。
このように、自分の玉にいつでも王手が掛かる状態だと、攻めに制約が出てしまいます。
絶対に詰まない局面のことを「Z(ゼット)」といいます。
王手の掛からない局面というのはゼットの典型で、ゼットのタイミングで相手玉に必至を掛けたいですね。
↓↓それでは今日の問題です↓↓
今日の問題図↓ あなたが先手(手前側)です。
いま▲3二飛の王手に、後手が△7一玉と逃げたところ。
後手玉に必至を掛けてください。
解答は明日発表します。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。